==業況DIは5カ月ぶりに悪化、震災からの回復基調に一服感==
<結果のポイント> 詳細は、日本商工会議所LOBO調査のこちらのHPから
◇9月の全産業合計の業況DIは、▲39.6(前月比▲3.1ポイント)と、5カ月ぶりにマイナス幅が拡大。超円高が、受注・来客数の減少など、幅広い業種に影響を及ぼしており、5月以降続いていた回復基調に一服感がみられる。
◇業種別では、製造業は、自動車を中心に、増産の動きがあるものの、超円高に伴う輸出の減少や取引先からのコストダウン要請により、業況が悪化。小売業、サービス業は、台風の影響で来客数が減少したことから、マイナス幅が拡大。また、小売業については、節電需要の減退や残暑による秋物衣料の売上不振も影響した。一方、建設業は、復興需要に加え、耐震工事など公共事業の動きが出ており、業況DIが改善。
◇項目別では、仕入単価DIは、原材料価格の上昇・高止まりを背景に、マイナス30前後で推移し、厳しい水準が続いている。また、これまで改善傾向にあった売上DI、採算DI、資金繰りDIのマイナス幅が拡大。
◇先行きについては、先行き見通しDIが▲33.0(今月比+6.6ポイント)と、震災で落ち込んだ業況の回復傾向が今後も続く見通し。復興需要に加え、自動車の増産や秋の旅行需要、冬に向けた節電関連商品の売上増が見込まれる。しかし、取引先による生産・販売拠点の海外移転や部材の海外調達の加速など、超円高の定着を背景とした受注の減少を懸念する声も多い。